空に虹が架かる時、私は君たちを思い出さずにはいられない

毎週水曜日のジャニーズWEST公式連載なにわぶ誌がいつの間にかメンバー持ち回り式になってた。

永瀬廉と平野紫耀(なにきん・キンプリ問題)

(1月時点での記事内容になります)
 

去年の夏頃から加熱した なにきん(なにわ皇子・Kin Kan) と キンプリ(Mr.King VS Mr.Prince) 問題であるが、収束しつつあるこのタイミングであえてこの問題について考えてみた。

 
関西担の私はどうにも永瀬廉平野紫耀を贔屓してしまう傾向にあると思われるので、そこを許容してこの記事を見て欲しい。
 
 
私はなにきんとキンプリのどちらが良いなどと決めつけるのは良くないと思っていて、きっと紫耀廉もその白黒をつけるのは望んでいない。関西は関西の良さがあるし、東京には東京の良さがある。
ファンが「関西に戻って欲しい」と言うのは勝手だが、私は戻るということは『干される』という解釈と等しいと考える。余談だが小瀧望がラジオでボソッと呟いた「(紫耀廉に関西に)戻ってきて欲しいなあ」という言葉はとても無責任で、同じユニットだったメンバーの不安とか覚悟とかそういう事を考えた結果がそれか、と思ってしまった。
今までは関西Jr.の前線で活躍してきたジャニーズWESTがデビューして、関西Jr.の新しい顔(トップ)として2人は約1年間活動した。その時点でも2人ともエリートと言われる道を走り、今だって活動の幅を全国に広げてエリート街道を突き進んでいる。つまり関西のトップから更にステージアップして事務所からゴリ推しされているのだ。舞台『JOHNNY'S WORLD』(′15~′16)もKingの推され感が強すぎて、一部では Kingのための舞台 なんて言われている。
紫耀廉の2人が関西に戻ると干されるという解釈になるのは、関西Jr.が東京Jr.に劣っているとかそういう話では無く、関西ジャニーズの活動の幅に限界があるという話だ。元々メディアへの露出が少ないというのがあるが、主な活動拠点である大阪の位置が西日本のファンの多さと東日本のファンの少なさに関係している。おかげで『関西』というだけで活動が制限されたり、高いバラエティ力を要求される。そこに戻って今と同じくらいの仕事が貰えるかと言えば、答えはNOであろう。特に今はギャン末(funky8)や14年組など前に出されはじめたJr.が多い。もっと言えば、紫耀廉を東京に進出させて停滞させていたギャン末やちびジュを前に出せたのに、今2人を関西に戻して前に出したJr.を一気に大勢後ろに下げるという勝負を果たしてジャニーズ事務所がするのだろうか。そんなことをしたらお兄ちゃん組は辞める人が続出してもおかしくない。WESTが抜けて薄くなった層がもっとペラペラになってしまう。
舞台『少年たち 世界の夢が・・・戦争を知らない子どもたち』(′15)の公演前に西畑大吾がブログで「この夏は関西の正念場」と綴っていた。その意味をなにきん担は理解しただろうし、他の関西担だってこの言葉を噛み締めた。大ちゃんや他の関西Jr.の半端では無い覚悟が想像出来たし、私を含む関西担はその覚悟を雑誌などの媒体を通してでも見届けなければならないと感じた。
話が逸れたが紫耀廉が関西Jr.に戻るというのは実際問題厳しい。現在東京で生活している廉が関西Jr.のみの活動というのも難しいし、その点を考慮した事務所が廉以上に推していると言っても過言では無い平野をこれを好機と一緒に東京に進出させてきた。こういう形で進出させて前線に置くということは、これまで推されてきた東京Jr.をも凌ぐ扱いであり、事務所としてもゴリ推しをする気満々なのである。
ただ干されるというので一番最悪なパターンは、平野は名古屋Jr.なので関西に戻れるとしても、廉は東京在住という理由で東京Jr.の中で干されるパターンだ。それはなにきんとキンプリのファン、どちらも望んでいない対応ということは間違いない。これを考えると、なにきん・キンプリ問題で揉めている場合ではないのかもしれないという気がしてくる。
 
 
テレビ朝日六本木ヒルズ夏祭り「SUMMER STATION」で発表されたユニットMr.King VS Mr.Princeに焦点を当ててみると、期間限定と言いながら継続発表したにも関わらず、現在の活動はKingとPrinceに分かれている。というか分けられているという方が正しいのかもしれない。Kingの推され方とPrinceの干され方は顕著であり、こんな場所にまで派閥争いというものが絡んでいるのかと正直呆れた。キンプリ結成時のデビュー騒ぎは何処へやら。テレ朝の特番(個人的にはジャニーズメドレー以外とてもつまらなかった)に果たして何の意味があったのか。
PrinceもKingと同じように少年倶楽部でのソロがあるが、Kingに比べるとやはり圧倒的にメディアへの露出が少なく感じる。元々神宮寺と岩橋は好きではないのだが(嫌いということでもない)、だからといって飯島のお気に入りという理由でPrinceが干されてKingのみが推されることは受け入れがたい。でも現にジャニワは出演していないし、「もう1人加入させるなら?」と岩橋(神宮寺も?)から名前が挙がった岸くんは派閥はあまり関係無かったらしい人選だったので、『黒崎くんの言いなりになんてならない』の撮影やらで露出が少なかった言い訳が出来る。岸くんは端で踊っていた時代から、運も味方して順調に前線あたりを舞ってるというラッキーボーイだ。
しかしながらじぐいわは一度あからさまに干される必要があると思う。東京Jr.として紫耀廉に引けを取らないエリート街道を歩いてきた為か、トークの面ではとても消極的。滝channelにアップされたキンプリとしてのクリエ開演前のバクステトークの動画では、紫耀と廉しか喋っていなかった。編集があったとはいえ、話そうという気持ちが見えないじぐいわに『コイツらやる気あんのか、仕事しろ』と苛立ちを覚えた。それは私がトークと笑いを重視してしまう関西担だからなのかもしれないが、どうにも思いを抑えられなかった。勿論アイドルは歌や踊りなど、己を魅せるパフォーマンスが出来ていればそれで良いというファンがいるのも知っている。だが今やアイドルはステージ上のパフォーマンスだけでなく、バラエティー番組やドラマ・映画、もっと言えばキャスターや作家など様々な方面で活躍している。ほとんどのJr.がジャニーズという大きな組織の中でどうすれば生き残れるのか、続く街道が途切れて奈落に落ちた時にどう這い上がるのか、否が応でも考えなければならないだろう。気象予報士の試験に合格した阿部亮平岸本慎太郎も、臨んだ理由はそれぞれであろうが多くのメディアに取り上げられて、結果的に他のJr.には無い武器を手に入れた。ダンスも歌も特別上手い訳では無いPrinceには何があって、どうしてJr.の中で上位の人気を獲得しているのか、私はずっと考えている。
 
以前雑誌のインタビューで平野が関西のことは引きずっていないというようなことを言って軽く物議を醸したが、タレントは目まぐるしく動く世界で前を見据えて進まなければならなくて、止まっているのは私たちファンだけなのかしれない。私たちの見えない所で怒られたり、鏡に向かって練習したり、泣いたり笑ったり、その上でステージに立っている彼らの道程に誰が意見できよう。紫耀廉が東京に進出したのをきっかけに担降りしたファンがいたであろうが、進む彼らの背中を押せるファンが残ったり、新しく増えたりしていることにWEST担の私は軽率に感動している。ここまで来たことは間違いではないと、そう言っているような気がする。
なにきんとキンプリ、どちらが良いということではなく、その時その時の彼らが良いのであって、比べてしまうのは浅はかで苦しさしか生まないのかもしれない。